銀座ソニーパークプロジェクト 20160716 「未来をインストールする「パーク」」
2016年 07月 16日
若林:企業がマーケティングに頼りすぎてきた。本来、都市の新たな魅力は、そこにあるコンテンツや建物などから「生まれる」ものなので、ターゲットを絞ったマーケティングが先行(マーケットが先)しても、それ以上の新しさは生まれない。
倉方:僕は日本の近代建築史が専門だから、対象は日本国内だけなんだけれど、最近のglobalismでは海外の建物は対象外とも言ってられないので、1週間とか時間ができると海外に行っている。Londonに行っても、NYに行っても、Lisbonに行っても、Melbourneに行っても、日本(東京)と違って面白い。
若林:多様性。今は、個々人による多様性ではなく、一個人内での多様性。例えば、朝と夜で見たいウェブサイトが違う。
倉方:dividual v.s. individual
若林:交換可能な個人。
規格化された住居, 学校, 街で生活していると、自分自身も規格化された個体と感じて面白くなくなる。
若林:世の中がデジタル化されると全てが均一化される、と思われていたがそんなことはない。デジタル化されたことで、多様性が広まりやすくなった(というようなことを言っていたような気がするが忘れた)。
デジタル化を産業振興しても、雇用を生まない。IT企業の楽天の規模は、トヨタと比べれば桁違いに小さい。また、楽天の規模(売り上げ)が2倍に伸びても、雇用は2倍には増えない。
Hillary Clinton’s Initiative on Technology & Innovation
https://www.hillaryclinton.com/briefing/factsheets/2016/06/28/hillary-clintons-initiative-on-technology-innovation-2/
フードトラックの増加などは、デジタル化とセットで動いている。
(米国の新規雇用の3分の2はsmall business。)
倉方:今の日本人は、当事者意識が低い。例えば、「地域を活性化することを応援したい」ではなく、「お前がやれよ」。
若林:今、一番おもしろいのはタモリ。ブラタモリは、その土地の固有性を見せている。
若林:米国では、野球のスタジアムが、多様に用いられている。球場の隣に商談のためのofficeが作られて、時にはスタジアムで商談。単一性から、複合性, 可変性へ。中世のプラザ(広場)のようなものが、一番可動性・可塑性がある。ソニーのパークには、単一性ではなく、あらゆるニーズに応えられる可変性が欲しい。
by bostonmarathon | 2016-07-16 23:59 | アート & 建築